イランは6月23日、昨年6月にイスラエルと米国から攻撃を受けた国内の主要核施設について、国際原子力機関(IAEA)の査察官の立ち入りを認めないと表明した。この発表は、米国のJ・D・バンス副大統領が前日22日に「イランが国連の核査察官の復帰を認める方針だ」と述べたことと矛盾する内容で、両国の間に温度差が浮き彫りとなった。
イラン外務省の公式声明
イラン外務省のエスマエイル・バカエイ報道官は、記者団に対して「われわれはIAEAの事務局長と会談を行っておらず、また、米国とシオニスト(イスラエル)の軍事侵略によって損害を受けた核施設の同機関による査察計画もない」と述べ、査察受け入れを完全に否定した。この発言は、バンス副大統領の「大きな節目(マイルストーン)」という表現とは真っ向から対立するものである。
バンス副大統領の楽観的見解
バンス副大統領は22日、イランがIAEA査察官の復帰を認める方向で動いていると述べ、核問題における進展を示唆していた。しかし、イラン側の即座の否定により、米国とイランの間の信頼構築が依然として困難であることが示された。攻撃を受けた核施設の詳細や損害の程度は明らかにされていないが、イランはこれまでにもIAEAとの協力を条件付きで行ってきた経緯がある。
今後の影響
この査察拒否は、国際社会におけるイランの核開発問題を巡る緊張をさらに高める可能性がある。IAEAはイランの核活動の透明性を求めており、今回の決定は同機関との対話を停滞させる恐れがある。また、米国とイスラエルはイランの核施設攻撃を軍事行動として正当化してきたが、イランはこれを侵略と非難し、国際的な監視を受け入れない姿勢を強めている。



