米国とイランが戦闘終結に向けた覚書を締結してから7月17日で1カ月を迎えたが、両国間で再び緊張が高まり、タンカーや石油元売り会社は依然として不安定な状況に左右されている。エネルギー経済社会研究所の松尾豪代表は、ホルムズ海峡周辺の船舶が再び減少していると指摘する。
ホルムズ海峡の航行リスクが増大
松尾氏によると、航行はもともと安定していなかったが、戦闘再開で不確実性が一段と高まり、船舶数が減っている。特にLNG(液化天然ガス)船への攻撃が重く見られている。カタールのLNG船がイランのイスラム革命防衛隊の攻撃を受け、LNGは燃え始めると消火が非常に難しい。今春にもロシアのLNG船がウクライナの攻撃を受け、大火災となった。こうした危険な攻撃は、事業者がリスクの高さを強く認識するきっかけになったとみられる。
代替ルートの模索と企業の対応
代替ルートを検討するなど、船は右往左往しているように見える。中東の代替ルートとされるサウジアラビアのパイプラインなども検討されているが、松尾氏は「ホルムズ海峡を行ける状況にない」と述べ、現状の厳しさを強調した。企業はリスク管理を強化し、調達先の多様化を急いでいる。



