中国の鉄鋼大手「敬業集団」(Jingye Group)は2025年7月19日、英政府が同社から「ブリティッシュ・スチール」(British Steel)の経営権を取得し、完全国有化したことに対して激しく反発した。敬業集団は英政府に対し、投資損失の補償を要求するとともに、法的措置を講じる構えを見せている。
経営権を失った経緯
敬業集団は2020年にブリティッシュ・スチールを買収したが、その後同社は経営難に陥った。昨年、英政府が介入して経営権を取得。さらに先週16日には完全国有化を発表した。敬業集団はイングランド北部スカンソープにある一貫製鉄所について、財政的に維持不可能であるとの見解を示しており、英国最後の一貫製鉄所は閉鎖の危機に瀕していた。
「公然たる強盗行為」と非難
敬業集団は19日、公式メッセージアプリ「微信(ウィーチャット)」のアカウントに声明を投稿。英政府を「国際投資ルールを踏みにじった」「公然たる強盗行為だ」と激しく非難し、これまでの投資損失に対する補償を求めた。声明では「敬業集団はすべての法的権利を留保し、自らの合法的な権利と利益を断固として守る。法的手段を通じて、最後まで完全な補償を追求していく」と表明した。
英政府と中国商務省の反応
英政府は16日、国有化について「英国における鉄鋼生産の未来を守るため」と説明している。一方、翌17日には中国商務省もこの動きに反対を表明し、英国が「安全保障を口実に」同社を「強制的」に買収したと非難した。



