トランプ関税でアジア株急落、日経平均一時800円超安
トランプ関税でアジア株急落、日経平均800円超安

前米大統領ドナルド・トランプ氏が関税強化を示唆したことを受け、アジア株式市場は25日に全面安の展開となった。日経平均株価は一時、前週末比800円超下落し、心理的節目の3万6000円台を割り込む場面があった。

トランプ発言が引き金に

トランプ氏は24日、自身のSNSで「米国製品に対する不公平な貿易慣行を是正するため、関税を大幅に引き上げる」と投稿。特に中国に対する追加関税の可能性に言及し、市場に警戒感が広がった。この発言を受け、25日の東京市場は寄り付きから売りが先行。半導体関連株や自動車株など、輸出企業を中心に広範な銘柄が下落した。

野村証券のチーフストラテジスト、高橋和宏氏は「トランプ氏の関税発言は予想外のタイミングで、市場はリスクオフの姿勢を強めている。特にアジア市場は米中貿易摩擦の影響を受けやすいため、売りが加速した」と分析する。

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アジア市場も連鎖安

東京市場に加え、香港ハンセン指数や上海総合指数も下落。香港ハンセン指数は一時2%超下落し、上海総合指数も1.5%安となるなど、アジア全域で株価が軟調に推移した。韓国総合株価指数(KOSPI)も1.8%下落し、台湾加権指数も2%近い下げを記録した。

市場関係者の間では、トランプ氏の関税強化が実際に実行されるかどうか不透明だとの見方もあるが、短期的なボラティリティの高まりは避けられないとの声が聞かれる。

投資家心理の悪化

今回の株価下落は、投資家心理の悪化を如実に示している。東京証券取引所によると、25日午前の東証プライム市場の売買代金は前週同時刻比で約20%増加し、売りが優勢だった。市場では「トランプ関税が現実化すれば、世界貿易に悪影響を及ぼす」との懸念が強まっている。

また、為替市場では円高が進行。ドル円相場は一時1ドル=149円台まで円高ドル安が進み、輸出企業の業績懸念をさらに強めた。第一生命経済研究所の主席エコノミスト、新家義貴氏は「関税強化は円高圧力となり、日本経済にとって逆風だ」と指摘する。

今後の焦点は、トランプ氏の発言が実際の政策に結びつくかどうかと、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策への影響だ。市場は引き続き、トランプ氏の言動に神経質な反応を示すとみられる。

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