インド警察、選管委員長辞任求めるデモ前に数千人拘束 風刺政党が発表
インド警察、選管委員長辞任求めるデモ前に数千人拘束

インド警察は10日、選挙管理委員会の委員長の辞任を求めて首都ニューデリーで抗議デモに参加しようとした数千人を拘束した。オンラインで立ち上げられた風刺政党「ゴキブリ人民党(CJP)」が発表した。

党創設者も拘束、数千人が参加予定

同日には、党創設者のアビジート・ディプケ代表も、ニューデリーに到着した航空機から降りる前に拘束された。CJPは声明で、拘束されたディプケ代表と幹部2人について、「弁護士との面会を認められず、外部との連絡も絶たれている」とし、「所在不明の場所」に連行されたと付け加えた。

CJPは、ニューデリーでは厳重な警備態勢をかいくぐり、抗議活動の主要会場であるジャンタル・マンタルに向かおうとした数千人が拘束されたと発表した。党幹部のアジンキヤ・シンデ氏は、デリーで開いた記者会見で「1万5000人以上のデモ参加者が拘束された」と述べた。

拘束者数に食い違い、背景に有権者名簿改訂問題

インド紙ヒンドゥーは5000人以上が拘束されたと報じたが、この数字は直ちには確認できなかった。警察は、拘束についての取材に直ちには応じなかった。シンデ氏は「われわれは戻ってくる。刑務所をすべて満杯にすればいい」と語った。

選管のギャネシュ・クマール委員長の辞任を求める声は、ここ数週間で強まっている。野党や批判派は、名簿の改訂によって数百万人が投票権を奪われ、ナレンドラ・モディ首相率いるヒンズー至上主義の与党・インド人民党(BJP)が有利になる恐れがあると主張している。

選管は疑惑否定、国際社会も反応

選管は「特別集中改訂」を巡る不正疑惑を否定し、重複登録や投票資格のない有権者を名簿から除外することが目的だと説明している。国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは「ロックダウン(都市封鎖)のような規制」を非難した。

野党・国民会議派の指導者ラフル・ガンジー氏は「インドの若者たちよ、私は君たちを誇りに思う。抗議を続けてほしい。われわれは君たちと共にある」と述べ、若者に抗議活動を続けるよう呼び掛けた。

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は、デモで「恣意的に拘束された」人々を釈放するようインドに求め、大規模な拘束が行われたとの報道に懸念を示した。これに対し、スイス・ジュネーブのインド国連代表部は、こうした懸念は「見当違いだ」と反論した。