韓国軍合同参謀本部は21日、北朝鮮がごみを入れた風船を韓国側に飛ばしたことへの対抗措置として、南北軍事境界線での拡声器による対北放送を再開したと発表した。放送は同日午後、境界線付近で開始された。
北朝鮮のごみ風船、前日に相次ぎ確認
韓国軍によると、北朝鮮は20日夜から21日朝にかけ、ごみや汚物を入れたとみられる風船約70個を韓国側に飛ばした。このうち約20個が韓国領内に落下し、一部からは紙くずやビニール片などが確認された。韓国軍は「安全上の脅威はない」としているが、国民に風船に触れないよう注意を呼びかけた。
拡声器放送、4年ぶり再開
拡声器による対北放送は、2018年の南北首脳会談後に中断されて以来、約4年ぶりの再開となる。韓国軍は「北朝鮮の挑発行為に対応する自衛的な措置」と説明。放送内容は、北朝鮮の政治体制や人権状況を批判する内容とみられる。
韓国統一部の当局者は「北朝鮮がごみ風船を繰り返し送ることは、南北関係の改善に逆行する行為だ。韓国政府は強い遺憾の意を表明する」と述べた。
南北緊張、再び高まる懸念
北朝鮮は先月以降、韓国にごみを入れた風船を複数回飛ばしており、韓国政府はこれに対し、軍事境界線での拡声器放送再開を警告していた。今回の措置で、南北間の緊張が再び高まることが懸念される。
専門家は「北朝鮮がごみ風船を送るのは、韓国政府への不満を示すための象徴的な行為だ。一方、韓国が拡声器放送を再開すれば、北朝鮮がさらなる挑発に出る可能性がある」と指摘する。



