ロシア国防省は17日、ウクライナ東部ドネツク州の要衝アウディーイウカを完全に制圧したと発表した。プーチン大統領はこれを「重要な勝利」と評価し、ショイグ国防相に祝意を伝えた。ウクライナ軍は兵力を撤退させ、ロシア軍の攻勢を食い止めることができなかった。
アウディーイウカの戦略的意義
アウディーイウカはドネツク市の北郊に位置し、2014年以降ウクライナ軍が要塞化してきた前線拠点。ロシア軍は数カ月にわたって激しい攻撃を続け、最終的に制圧に成功した。この地域はドネツク州全体の支配を巡る攻防の鍵とされてきた。
ウクライナ軍のシルスキー総司令官は、部隊を「より有利な防衛線」に撤退させたと説明。兵士の命を守るための決断だったと述べた。一方、ロシア国防省は、ウクライナ軍が撤退時に多くの装備を放棄したと主張している。
プーチン氏の反応と今後の展望
プーチン大統領は17日、クレムリンでの会合でショイグ国防相から報告を受け、「これは重要な勝利だ。我々は前進を続ける」と述べた。ロシア軍は現在、アウディーイウカ周辺の掃討作戦を進めており、次の目標は西側の町クラスノホリウカと見られている。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、アウディーイウカ陥落について「これはロシアのプロパガンダの勝利に過ぎない」と述べ、ウクライナは長期戦に備えていると強調。欧米諸国はさらなる軍事支援の必要性を訴えている。
戦況の変化と国際社会の反応
アウディーイウカの制圧により、ロシア軍は2023年5月のバフムート制圧以来、最大の戦果を挙げた。ウクライナ軍は兵力不足と弾薬不足に悩まされており、米国の追加支援が議会で停滞していることが影響したとの見方がある。
NATOのストルテンベルグ事務総長は「ウクライナは依然として防衛戦に耐えている」と述べ、同盟国に支援継続を呼びかけた。ロシア側はこの勝利を「特別軍事作戦の目的達成に向けた一歩」と位置づけている。



