英ケンブリッジ大学の研究者が7月、ナイジェリアのイスラム過激派ボコ・ハラムとその分派組織が、爆発物の設計などのテロ活動に複数の人工知能(AI)企業の生成AIを使用していたとする報告書を公表した。AIに安全策が施されていても悪用を防げなかった事例があったとし、リスクが「過小評価されてきた」と指摘している。
元メンバー27人への聞き取り
報告書は、同大AI科学・政策プログラムのアントニア・ユーリッヒ氏が作成。ボコ・ハラムと、分派の過激派「イスラム国西アフリカ州」(ISWAP)の元メンバー27人への聞き取りに基づき、主に両過激派が2024年にAIを使った状況をまとめた。
チャットGPTやジェミニを攻撃計画に活用
報告書によると、ナイジェリア北東部などで活動する両過激派は、米オープンAIの「チャットGPT」や米グーグルの「ジェミニ」、米メタ(旧フェイスブック)の「メタAI」などを使用。攻撃計画の立案に用いたほか、爆発物の威力増強や不発弾の利用方法などの情報もAIを通じて得ていた。さらに、ナイジェリア軍から奪った武器の操作方法の解明にもAIを活用したという。



