乾燥地帯に多く自生する植物を砂利や石などと組み合わせて作る「ドライガーデン」が注目されている。スタイリッシュな見た目や手入れのしやすさが人気の理由だ。
新築の庭にドライガーデンを取り入れた事例
千葉県内の公務員の男性(37)は昨冬、戸建てを新築した際にドライガーデンを取り入れた。サーフィンが趣味で海を想起させるリゾート風の庭を希望。広々とした天然芝の庭の一角に、ヤシ類の中でも耐寒性が強いとされるココスヤシを植えた。金網で作った籠に石を詰めて作る「ガビオン」を設けて、オリーブや多肉植物のアガベなどをバランス良く配置した。
男性は「グレーの外壁に合わせて、門柱も含めて黒を基調にデザインしてもらった。格好良くて気に入っている」と話す。
施工増加の背景と手入れのしやすさ
外構をデザインした住宅総合会社「グリーンランド」(千葉)の根岸巧さんによると、ドライガーデンの施工は5年ほど前から増えてきた。「近年人気を集めている、窓が少なくシンプルな印象の住宅デザインに合う庭として好まれている」と話す。既存の花壇をドライガーデンに変えたいという相談も多い。石や植物はホームセンターなどでも購入でき、根岸さんは「イメージがハッキリしている場合は自分で挑戦してもいい」と勧める。
ドライガーデンは乾燥に強い植栽が中心となり、手入れの手軽さも魅力だ。千葉県内の教員の男性(36)は2024年、角地にある戸建ての東西2か所にドライガーデンを設けた。西側には、銀色がかった葉が特徴のアカシアブルーブッシュ、大きな葉が特徴のオーガスタなどを植えた。「見た目はもちろん、頻繁に水をまかなくてよい点が気に入っている。あまり雑草が生えてこないのもうれしい」と話す。石は陰影が際立つように、灰色がかった数種類を組み合わせた。夜にはライトで照らし、仕事帰りの男性の癒やしになっているという。
施工時の注意点と相談のポイント
人気のドライガーデンだが、注意点もある。教員男性宅の庭を設計したデザイン事務所「庭福久」(千葉)の代表、竹田裕太さんによると、粘土質で水はけが悪い土地などは、植物によっては十分に育たない。土地に合う植物を選んだり、水はけをよくするための土壌改良や排水の仕組みを整えたりするなどの対策が必要になるという。
また、庭の造り方は、家の中から眺めて楽しむか、外からの見た目を意識するかによっても変わる。竹田さんは「ライフスタイルを踏まえ、具体的なイメージを施工会社に相談するとよい」と話す。



