NHK出演の「1億円ロールス・ロイス男」逮捕で浮き彫りになった中国人富裕層ビジネスの闇
NHK出演のロールス・ロイス男逮捕で浮き彫りになった富裕層ビジネスの闇

2026年6月18日、警視庁は入管難民法違反の容疑で、在日中国人の会社役員・藍沢鵬程被告(39)とその妻(37)を逮捕した。妻は7月8日付で不起訴処分となった。藍沢被告は、中国籍のベビーシッターを嘘の在留資格で入国させた疑いが持たれている。このニュースは在日中国人社会に衝撃を与え、逮捕の数日後に会った知人(中国人)は、堰を切ったように藍沢氏について語り出したという。

NHKスペシャルに出演していた「中国人富裕層の執事」

藍沢被告は逮捕の約1カ月前、5月24日に放送されたNHKスペシャル「潤日の肖像 日本に向かう“中国”」に出演していた。同番組は、中国リスクなどを理由に日本に移住する中国人(主に富裕層)の来日の経緯や仕事ぶりを肯定的に紹介するドキュメンタリーで、藍沢被告は「中国人富裕層の執事」を自称し、移住者からの相談に親切に応じる立場で登場していた。知人は「番組に出ていた中国人の中で、中心的に紹介されていた」と振り返る。

番組の中で藍沢被告は、「日本に来る99.99%の外国人は違法な犯罪をするわけではなく、社会のルールを壊すわけでもない」と豪語していた。逮捕後、この発言はブーメランとなり、SNS上では「あなたがその0.01%だったんだね」と揶揄するコメントが相次いだ。藍沢被告はウィーチャットに「藍沢社長」という動画チャンネルを持っており、逮捕後も視聴可能な状態で、皮肉を書き込むユーザーが多数見られた。

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ロールス・ロイス・ファントムに乗る「富裕層の執事」の実態

藍沢被告は、8000万から1億円はするというロールス・ロイス・ファントムに乗り、自らを「富裕層の執事」と宣伝していた。しかし、その実態は、永住者や留学に次いで多い在留資格である「技人国」ビザを悪用し、不正に中国人ベビーシッターを入国させていた疑いがある。ジャーナリストの中島恵氏は「今回の事件からは、富裕層ビジネスの旨味とリスクが浮き彫りになった」と指摘する。

近年、中国の経済リスクや政治的な不透明感から、日本に移住する中国人富裕層が急増している。彼らは「ゆるい日本」と称し、日本での生活を満喫する一方、藍沢被告のようなブローカーが介在することで、在留資格の不正取得や脱税などの闇ビジネスが横行している実態が明らかになりつつある。

「ゆるい日本でならできるでしょう?」――闇ビジネスの温床

中島氏は、藍沢被告のような人物が「ゆるい日本」という言葉を使い、規制の甘さを利用してビジネスを拡大していると指摘する。今回の逮捕は、NHKという公共放送が無批判に富裕層移住を美化したことへの批判も呼んでいる。知人は「番組の中で語っていた言葉がいちばんウケた」と述べ、藍沢被告の豪語が皮肉にも彼の逮捕を象徴するものとなった。

警視庁は今後、藍沢被告の不正入国ルートの全容解明を進める方針。富裕層ビジネスの「旨味」に群がる人々の間で、リスクが顕在化した事件として、在日中国人社会に波紋を広げている。

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