イランの首都テヘランで5日、前最高指導者アリ・ハメネイ師の葬儀が執り行われ、遺族である息子3人が参列した。しかし、後継者とされるもう一人の息子モジタバ・ハメネイ師は依然として姿を現さず、その不在が一層際立つ結果となった。
葬儀の概要と弔問の様子
葬儀はテヘランの大規模礼拝施設「グランド・モサラ」で2日間にわたって行われ、多数の弔問者が集まった。アリ・ハメネイ師は2月28日、米国の情報に基づくイスラエルの空爆で命を落とした。同空爆ではハメネイ師を含む5人の親族が犠牲となった。
この葬儀は、35年以上にわたってイスラム共和国を統治したハメネイ師を埋葬するだけでなく、イスラエルおよび米国との戦争を経たイラン当局が、自国の立ち直る力を誇示する機会ともなっている。
ガリバフ国会議長の声明
対米首席交渉官を務めるモハマドバゲル・ガリバフ国会議長はX(旧ツイッター)で、「イスラム・イランの誇り高く無敵の国民が一丸となって」自国の「殉教者」に敬意を表したことを称賛した。
今後の日程
葬儀は続き、6日にはテヘランで葬列が予定されている。7日には聖地コム、8日にはイラクの聖地ナジャフとカルバラでも同様の行事が行われ、9日にはイラン北東部にあるハメネイ師の故郷マシュハドで埋葬が行われる予定だ。
息子たちの参列とモジタバ師の不在
5日、アリ・ハメネイ師の長男モスタファ氏と、ともに聖職者である弟マスード氏とメイサム氏が異例となる公の場に姿を見せた。しかし、父の殺害直後に最高指導者に指名されながらも、いまだ公の場に現れていないモジタバ・ハメネイ師の不在が一層際立つ結果となった。
当局者はモジタバ師が空爆で負傷したと述べているが、そのけがの程度は不明なままだ。これまでのところ、モジタバ師は書面による声明のみを発信しており、けがが重いのではないか、あるいは再び標的にされる危険を警戒しているのではないかとの臆測が飛び交っている。
注目される今後の動向
儀式の残りの日程、特に9日の埋葬において、モジタバ師が公の場に姿を現すかどうかに強い注目が集まっている。今後のイランの政治情勢にも影響を与える可能性がある。



