国連が2025年に発表した報告書で、世界で最も人口の多い都市圏は、東京を抜いてインドネシアのジャカルタになった。インドネシアは近年、年5%台の経済成長率を記録しており、ジャカルタに人とモノが集中する一方、渋滞や地盤沈下などが深刻化している。政府は首都移転計画を進めている。
ジャカルタ都市圏の人口は約4190万人
世界最大の都市は人口約4190万人のジャカルタ都市圏で、2018年の報告書で1位だった東京は約3340万人で3位に後退した。2位はバングラデシュの首都ダッカの約3660万人。国連は、都市に人が流れ込む傾向は「今後世界的に続いていく」としている。
インドネシアの人口とジャカルタの歴史
インドネシアの人口は世界第4位の約2億8千万人に上る。東西の長さが5千キロを超える世界最大の島嶼国で、国土の1%に満たないジャカルタ都市圏に人口の約15%が集中している。
ジャカルタの名前は、1527年に土地を支配したイスラム国家「バンテン王国」が改称した「偉大な勝利」を意味する「ジャヤカルタ」に由来する。1600年代に当時の宗主国のオランダが「バタビア」としたが、その後占領した旧日本軍が名称を戻した経緯がある。ジャカルタ都市圏は、ジャカルタと周辺のボゴール、デポック、タンゲラン、ブカシの4都市の頭文字を取り、「ジャボデタベック」と総称される。
首都移転計画と日系企業の集中
ジャカルタには東南アジア諸国連合(ASEAN)の事務局本部がある。日本貿易振興機構によると、インドネシアに進出する日系企業約1500社の多くがジャカルタやその周辺に集中している。
人口集中による渋滞は深刻で、地下水のくみ上げが原因で地盤沈下も進んでいる。政府は解決策として、ジャカルタから北東に約1200キロ離れたカリマンタン島東部のヌサンタラへの首都移転計画を進めており、2045年までの完了を目指している。



