中国の王毅(ワンイー)共産党政治局員兼外相は22日、マニラで東南アジア諸国連合(ASEAN)関連外相会議に出席し、議長国フィリピンのラザロ外相と会談した。フィリピンとの外相会談は2年ぶりで、南シナ海での対立が激化する中でも、関係を管理する姿勢を示した。フィリピンと連携を深める日本を牽制する狙いもありそうだ。
南シナ海問題で抗議と協力の両面
フィリピン外務省によると、ラザロ氏は20日に南シナ海でフィリピン海軍兵士が中国海警局の乗組員に殴打されたとする事案に強く抗議。一方、中国側も重視する紛争回避のための行動規範(COC)について、年内の交渉妥結に向けて協力する意向を示した。
事案をめぐっては「事実をねじ曲げている」とフィリピンを非難していた中国だが、緊張のさらなる悪化を防ぎ、両国の関係を管理する姿勢を示したとみられる。
日本との連携強化への対抗か
中国は、5月にフィリピンで行われた日米比首脳会談など、日本がフィリピンとの安全保障協力を深める動きを警戒。今回の会談で、中国としてもフィリピンとの対話を維持する姿勢を強調し、日本への牽制材料としたい思惑があると分析される。



