ヒマラヤの小国ブータンで、日本の秋の味覚マツタケが旬を迎えている。あちこちの山で採れるが、地元ではあまり食べないことから日本人にとっては「眠る宝」。昨年、猛暑と少雨で不作だった日本と比べ、収穫は順調だ。味も香りも日本産と遜色なく、比較的安価なため日本に輸入され、老舗料亭が料理に取り入れるなど、商機が広がっている。
1時間足らずで十数本収穫
「そこの葉っぱの下だ」。7月下旬、首都ティンプー近郊の山でチミ・リンジンさん(43)が土をかき分けると、小ぶりなマツタケがひょっこり姿を現した。1時間足らずで大小十数本を収穫した。
「この時期から9月末ごろまでがよく採れる」。チミさんは中華料理店の支配人が本業だが、6~7年前から収穫期には休暇を取ってマツタケ狩りにいそしむ。マツタケを日本に輸出する地元の貿易会社に売り、子供の教育費に充てている。
標高3000~3400メートルが主な産地
チミさんの経験上、よく採れるのは標高3000~3400メートルで少し湿った土の一帯。ブータンでは誰でも採っていい地域と、地元在住の人にのみ採取が認められた地域に分かれているという。
現地では「お釈迦様のキノコ」と呼ばれながらも人気はなく、日本人にとっては「眠る宝」とされる。日本への輸出を通じて、商機が広がりつつある。



