北海道未来創造スタートアップ育成ネットワークにHBA参画、IT企業に期待される役割とは
北海道のスタートアップ支援組織にHBA参画、IT企業の役割とは

北海道大学を主幹機関とする「北海道未来創造スタートアップ育成相互支援ネットワーク(HSFC)」に、総合ITソリューション企業のHBAが協力機関として参画した。研究成果や技術の発掘から起業、事業成長までを一貫して支援するHSFCの取り組みに、IT企業が加わることになった。

「北海道から世界を変えるスタートアップ」を目指すHSFC

HSFCが掲げる最大の目標について、プログラム代表で北海道大学産学・地域協働推進機構スタートアップ創出本部の本部長/特任教授でもある小野裕之氏は「ひとことで表すなら、『北海道から世界を変えるスタートアップが次々と生まれ、育ち続けるエコシステムを構築すること』」と語る。

スタートアップ創出は、技術シーズを有する大学や研究者だけで完結できるものではなく、事業化や社会実装まで自治体、企業、金融機関など多くのプレイヤーの支援が必要になる。HSFCは単なる起業支援ではなく、挑戦する人材が生まれ、地域全体が支え、次の挑戦へとつながる循環型のエコシステムを目指している。

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その実現に向けて、研究開発型スタートアップの創出支援に加え、学生や若手人材向けのアントレプレナーシップ教育にも積極的に取り組む。課題発見力や価値創造力を持った人材を育てることが、将来のイノベーション創出につながるという考え方だ。

大学連携の実績を有するHBAが参画する価値

HBAと北海道大学はこれまでも、アントレプレナーシップ教育の領域で継続的な連携を行っており、大学生・大学院生を対象にした教育プログラムや、地域課題解決プログラム、企業課題解決型プログラム「DEMOLA」などに取り組んできた。また2025年12月には、北海道内の地域課題・社会課題を発見・解決できる「ソーシャルアントレプレナー」の育成を目的とした包括連携協定を締結している。

小野氏は「HSFCでは、スタートアップ創出は挑戦する人材を育てるアントレプレナーシップ教育から始まると考えています。その考え方に共感いただき、教育・人材育成からスタートアップ支援までを一体的に推進するパートナーとして、今回の参画につながりました」と説明する。

HSFCがHBAに期待する役割はITベンダーという枠にとどまらず、「北海道のスタートアップと地域産業をつなぐ共創パートナー」としての位置づけも重要だ。AIなどのデジタル技術はスタートアップの成長に不可欠な一方で、研究成果を社会実装し事業化するにはIT技術や実証環境、事業ネットワークが欠かせない。ITソリューション企業として培ってきた知見を生かせる分野といえる。

北海道の強みを生かした連携促進へ

北海道には農業、食品、環境分野など強みを持つ産業が多く、スタートアップと連携できる領域が広いのが特徴だ。連携促進において、HBAの技術力や顧客基盤、地域ネットワークが大きな価値を発揮すると見込まれる。HBAは今後、スタートアップとの協業や実証実験、技術的な助言などを通じて、北海道発イノベーションの創出加速に貢献していく見込みだ。

北海道では食・農業、エネルギー、宇宙、バイオなど多様な分野に研究シーズが存在し、広大な土地を活用した実証実験も行いやすい。人口減少や産業構造の変化が進む中、地域に根差した産官学の各プレイヤーが連携し土壌を整えることが産業成長に不可欠だ。HSFCは人材育成から事業化、地域連携までを見据えた取り組みを進めており、地元産業界から新たな支援の担い手が加わったことで、その歩みは新たな段階へ進み始めている。

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