音楽制作関連の事業に乗り出すスタートアップ支援者がいる。SBI損害保険の社長を務め、保険業界で40年以上のキャリアを持つ五十嵐正明氏だ。現在は個人事務所を立ち上げ、さまざまな新興企業を支援している。
五十嵐氏が支援を決めたのは、1月に創業した「HalScene(ハルシーン)」(静岡県裾野市)。同社の戦略統括アドバイザーに就いたという。
「シロハル」を中核にした独自の事業
ハルシーンは「シロハル」という男女2人組の音楽ユニットを中核としたスタートアップ。顧客となる個人や企業へのインタビューを基にオリジナル楽曲を制作し、映像や書籍も融合させて、それぞれが歩んできた「物語」を未来に残すクリエーティブ事業を展開している。
シロハルの2人は、ハルシーンの室伏三鶴代表取締役と仲川光共同創業者兼COO。室伏氏は大手レーベルからメジャーデビューが予定されていたが、作業療法士の道を選択。約10年間にわたり病院やホスピスで人生の「最終章」に寄り添ってきた経験が、ビジネスモデルの原点だという。
「ダイヤの原石」と期待
五十嵐氏はハルシーンを「ダイヤの原石」と評し、磨き方次第で大きく成長すると期待する。五十嵐氏自身も少額短期保険(ミニ保険)を扱う保険会社を創業した経験を持ち、大手保険会社から独立して平成18年に誕生したミニ保険を牽引してきた一人だ。
停滞する日本経済が活力を取り戻すには、スタートアップの育成が大きな課題になる。アップルをはじめ「GAFAM」と呼ばれる米IT企業も、もともとはスタートアップだった。五十嵐氏が今後どんなスタートアップを見いだすのか、次の連絡が楽しみだ。



