高級品市場、2024年に過去最高の約3.8兆円へ 富裕層の消費拡大が牽引
高級品市場、24年に過去最高の3.8兆円へ

2024年の世界高級品市場は、為替変動の影響を除いた実質ベースで、過去最高となる約3兆8000億円に達する見通しであることが、調査会社の最新リポートで明らかになった。これは、前年比で約5%の増加にあたる。富裕層を中心とした消費の拡大や、新興国市場での需要増加が主な要因とされる。

市場拡大の背景:富裕層の消費意欲と新興国の台頭

リポートによると、高級品市場の成長を牽引しているのは、資産を増やしている富裕層の消費意欲の高さだ。特に、株式市場の好調や不動産価格の上昇により、富裕層の資産が拡大していることが背景にある。また、中国やインドなどの新興国では、中間層の所得向上に伴い、高級ブランド品への需要が急速に伸びている。

「高級品市場は、世界経済の不透明感が続く中でも、富裕層の強固な購買力に支えられて堅調に推移しています」と、リポートの著者は述べている。特に、ジュエリーや時計、高級バッグなどのハードラグジュアリー部門が好調で、ブランドの値上げ戦略も売上増に貢献している。

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地域別の動向:欧州と北米がけん引、アジアも成長

地域別では、欧州と北米が依然として最大の市場であり、両地域で高級品売上の約60%を占める。欧州では、観光客の回復が高級品販売を押し上げており、特にパリやミラノなどの主要都市では、富裕層旅行客による購入が目立つ。北米では、国内需要が堅調で、特に高級車や高級宝飾品の販売が好調だ。

一方、アジア太平洋地域は、中国市場の減速が懸念されたものの、インドや東南アジア諸国の成長がそれを補っている。中国では、不動産不況の影響で高級品消費に一時的な陰りが見られたが、2024年後半には持ち直しつつあるという。

チャネル別の変化:オンライン販売の拡大と実店舗の重要性

販売チャネルでは、オンライン販売の比率が徐々に高まっている。2024年には、高級品全体の売上の約25%がオンライン経由となる見込みで、これは前年から2ポイントの増加である。特に、ソーシャルメディアやインフルエンサーを活用したマーケティングが効果を上げており、若い富裕層を中心にデジタル経由の購入が増えている。

しかし、実店舗の重要性も依然として高い。高級ブランド各社は、顧客体験を重視した旗艦店の拡充や、パーソナライズされたサービスの提供に注力している。富裕層は、実際に商品を手に取り、ブランドの世界観を体感できる実店舗での買い物を好む傾向が強い。

今後の見通し:持続的な成長と課題

2025年以降も、高級品市場は年率4〜5%の成長を続けると予測されている。新興国市場のさらなる拡大や、富裕層の消費スタイルの多様化が成長を後押しする。一方で、地政学的リスクや為替変動、環境規制の強化などが課題として挙げられる。

「高級品ブランドは、持続可能性や倫理的な調達への取り組みを強化することで、環境意識の高い消費者にもアピールする必要があります」と、リポートは指摘する。ブランドの社会的責任が問われる中、高級品市場は新たな価値創造を求められている。

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