高速バスを運行するWILLER EXPRESS(東京都江東区)は、2025年度に2年連続の過去最高益を達成した。売上はコロナ禍前の2019年度を下回るものの、利益は大幅に増加している。その勝因はインバウンド需要や高級座席ではなく、接客や清掃といった地道な取り組みにある。
「最安値ではない」のに指名買い
WILLER EXPRESSの平山幸司社長(56)は、業績好調の要因について「需要増と高価格化だけではない」と説明する。同社は通常価格帯の3~4倍の高級シート「ReBorn」を提供しているが、平山社長は「ReBornは採算度外視で、ブランド価値向上のために作った面が大きい」と語る。
高級シートより接客・清掃
平山社長は、コロナ禍以前から水面下で練り上げてきた独自戦略として、接客や清掃の徹底、女性専用席システムの開発など、小さな安心を提供する取り組みを挙げる。これらが指名買いにつながり、収益向上に貢献しているという。
「期待されない夜行バス」が突破口に
同社は夜行バスを「期待されないサービス」と捉え、そこでの品質向上を突破口にした。臭い対策や「女性の隣は女性」のシステムなど、細かな改善を積み重ねてきた。平山社長は「小さな安心が指名買いを生んでいる」と語る。



