フォルクスワーゲン(VW)といえば、ゴルフに象徴される「手の届くドイツ車」として、長年にわたり日本の輸入車市場を牽引してきたブランドだ。長らく価格は300万円前後で、若い世代が初めて買う輸入車の筆頭候補であり、BMWやメルセデス・ベンツとは明確に異なるポジションにいた。
しかし、2025年現在のVW購入者データを見ると、その姿は10年前とは大きく異なっている。平均車両価格は508万円。購入者のほぼ半数が60代以上であり、ボディタイプは半数近くがSUVだ。
ハッチバック中心からSUVの台頭へ
VWといえば「ゴルフ」を思い浮かべる人は多い。ゴルフは長年にわたりブランドを代表する看板車種であり、VWはハッチバック車を主力としてきた。インテージのデータによると、2014年購入者ではハッチバック(主にゴルフ、ポロ)が全体の78%を占めていた。
BMWやメルセデス・ベンツのようなセダン中心の輸入車ブランドとは異なり、VWはコンパクトなハッチバックで、品質と走りの良さを比較的手の届きやすい価格帯で提供するブランドだった。
しかし、2017年の「ティグアン」刷新、2019年の「T-Cross」、2020年の「T-Roc」投入を経て、2020年にはSUVがハッチバックに肉薄。2021年以降はSUVが首位に立ち、2025年はSUVが46%、ハッチバックが41%という構成に逆転している。
分析の対象
このデータは市場調査会社インテージが毎月実施する自動車調査「Car-kit」に基づく。対象は2014年1月〜2025年12月の新車購入者で、VW新車購入者は4,510名。



