多くの人が「介護や葬儀はそのときの身の丈で何とかなる」と考えがちだが、定年後の生活設計に詳しいファイナンシャルプランナーは、その油断が大きな損失を招くと警鐘を鳴らす。希望通りの最期を迎えるには、想像以上に費用がかかるのが実情だ。
介護施設の費用:公的施設と民間施設の違い
公的な特別養護老人ホーム(特養)は費用が抑えられるが、入所対象は要介護3以上で、待機者が多くすぐに入所できない。一方、民間の「きれいな施設」を希望すると、いわゆる「高級老人ホーム」の水準になりやすい。大手施設では、85歳以降の入居でも入居一時金が2000万円以上、毎月の利用料が20万円台後半から30万円程度かかるのが一般的だ。
公的介護保険には「高額介護サービス費」という制度があるが、施設の居住費や食費は対象外で、毎月の支出は大きく減らない。「最期は施設で」と考えているなら、早めに情報収集を始めることが重要だ。
ひとり暮らしのリスクと準備
ひとり暮らしの場合、急な入院や認知症による判断能力低下に備え、手続きを代行してくれる人を確保しておく必要がある。希望する最期を実現するには、具体的な費用と仕組みを事前に理解し、準備を進めることが求められる。



