三菱重工業が山口県下関市に、新たな造船関連施設の設置を検討していることが分かった。来年4月に着工し、2030年の操業開始を目指す。政府が国内造船業の再興に向けた支援を進める中、同市にある造船所の生産機能の移管を予定している。
長州出島への進出計画
下関市などが整備している人工島「長州出島」への進出を計画し、市議会で認められれば、約30億円で土地約14.4ヘクタールを購入する方針だ。三菱重工は同市の江浦工場でフェリーや自動車運搬船、ケーブル敷設船などを生産している。新施設に一部機能を移管し、生産能力を拡大するとみられる。
造船事業の再編と政府の支援
造船は三菱重工の「祖業」だが、中韓勢との競争激化により、段階的に生産能力を縮小してきた。大型船建造からは実質的に撤退しており、22年には国内最大級の建造ドックがある香焼工場(長崎市)の主要施設を大島造船所(長崎県)に引き渡している。
造船は政府が重点投資対象とする17分野の一つだ。政府は、35年に国内の年間船舶建造量を24年の2倍の1800万総トンに引き上げる目標を掲げている。



