個人向け国債が全タイプ2%台に、投資信託・貯蓄型保険と目的別で使い分けを
個人向け国債が全タイプ2%台、投資信託・貯蓄型保険と目的別で使い分けを

個人向け国債の金利上昇が続き、2026年10月募集分では3タイプすべてが2%台に達しました。変動10年は2.05%、固定5年は2.39%、固定3年は2.07%です。前回の9月募集分では2%台は固定5年だけでしたが、今回は全タイプがそろって2%台へ上昇しました。

例えば固定5年を100万円購入すると、受け取れる利子の合計は5年間で11万9,500円になります(税引前・筆者計算)。個人向け国債は日本国政府が発行する個人投資家向けの債券で、国が責任を持って元本や利子を支払います。また、市場金利が下がっても年率0.05%の最低金利が保証されています。

個人向け国債の換金条件と税制

個人向け国債は発行から1年が経てば途中換金できますが、その際は直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685が差し引かれます。また、NISAの対象外のため、半年ごとに支払われる利子にはその都度約20%の税金がかかります。

投資信託と貯蓄型保険の特徴

投資信託は、多くの投資家から集めたお金をひとまとめにし、運用の専門家が株式や債券などに投資する金融商品です。NISAでよく選ばれるのは低コストのインデックスファンドで、全世界株式型では「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、米国株式型では「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」などが知られています。

長期では2%を上回るリターンが期待でき、NISAなら運用益も非課税です。ただし元本保証はなく、株式市場が大きく下落した局面では、短期間で大幅に値下がりすることもあります。

貯蓄型保険は、保障と貯蓄の両方の機能を持つ保険です。学資保険、個人年金保険、終身保険などがあり、生命保険料控除も受けられます。一方、支払う保険料には保障や経費の分が含まれるため、低コストの投資信託に比べてお金は増えにくい傾向があります。早期に解約すると元本割れしやすく、利率が固定されたタイプは金利上昇やインフレに弱い点にも注意が必要です。

目的別の使い分け方

3〜5年以内に使う予定のお金、例えば子どもの入学金や住宅購入の頭金などは、元本割れの心配がない個人向け国債の固定3年や固定5年が向いています。10年以上使わない老後資金なら、値動きがあることを理解したうえで、NISAを活用して投資信託で長期的に増やす方法があります。

貯蓄型保険は、万が一の保障を確保しながら、教育資金や老後資金を計画的に貯めたい人に向いています。ただし、お金を増やすことが目的なら、金利が2%台になった個人向け国債や、低コストの投資信託もあわせて検討するとよいでしょう。

全タイプが2%台になった個人向け国債は、元本を守りながら着実に増やしたいお金に向いています。長期で増やすことを目指すなら投資信託、保障も備えたいなら貯蓄型保険と、それぞれ得意な役割は異なります。利率だけで比べるのではなく、「いつ、何に使うお金か」に合わせて組み合わせることが大切です。