月収10万円から訪問マッサージで76億円企業に、不登校社長の軌跡
月収10万円から訪問マッサージで76億円企業、不登校社長の軌跡

訪問マッサージ事業を展開するフレアス(本社・東京都品川区)の澤登拓社長(57歳)は、月収10万円の接骨院勤務から起業し、年商76億円の企業に成長させた。不登校だった10代を経て、中国での漢方体験をきっかけに鍼灸マッサージの国家資格を取得。2000年に山梨県の自宅一室で一人創業し、現在は47都道府県で寝たきり高齢者向けの訪問マッサージを提供する。

不遇の10代と転機

澤登社長は小学校高学年で十二指腸潰瘍を患い胃を部分切除。虚弱体質で中学ではいじめに遭い、高校では不登校となった。教員の支援で高校を卒業し大学に進学、中国語を専攻。19歳で中国に留学し、漢方薬と気功で健康を取り戻した。「日本には同じように困っている人がいる。中国で得たものを日本に持ち帰ろう」と決意し、帰国後は鍼灸マッサージの専門学校で国家資格を取得した。

起業の原点と成長

卒業後、町の接骨院に就職するも、月収10万円で技術指導もない徒弟制度に苦しむ。2000年に独立し、自宅一室で訪問マッサージを開始。現在はフレアスグループとして年商76億円、新卒社員の3年連続離職率ゼロを達成し、年収1000万円以上稼げる社員もいる。澤登社長は「病気は治せないが、痛みを和らげ最期の数カ月から数年のQOLを大きく改善できる」と語る。

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福祉と利益の葛藤

「福祉が利益を追求していいのか」という葛藤を乗り越え、上場を急いだ理由について、澤登社長は「より多くの人にサービスを届けるため」と説明する。起業以来最大の修羅場として、売り上げナンバーワンが全盲の男性だったエピソードを挙げ、「障害があろうがなかろうが甘やかさない」という経営哲学を貫く。

忘れられない別れ

澤登社長は「治さない医療」の重要性を強調。寝たきりの患者との別れで「半年ぶりにぐっすり眠れました」と言われた経験が、事業の原動力となっている。接骨院時代の初任給は150万円だったが、現在は社員の待遇改善に注力している。

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