メルカリと同様、赤字が続く出前館だが、その前途は洋々といえなさそうだ。原価の次に大きかった広告宣伝費の割合は22年8月期の39%から25年8月期には3%まで低下。営業損失は▲77%の赤字から▲12%の営業利益率と大幅に改善したが、依然として赤字が継続している。
売上高減少の課題
課題は売上高が減少している点だ。22年8月期には514億円だった売上高は25年8月期には397億円に低下。理由として、コロナ禍の収束によるフードデリバリーニーズの落ち着きや、広告宣伝費削減が売上に影響したと考えられる。
赤字で成長した後のP/Lの構造を踏まえないと、赤字での成長は危ういところがある。
豊富なキャッシュの出どころ
企業の安全性をみるにはキャッシュフロー計算書が重要だ。出前館の営業CFはマイナス50億円だが、仮にこのペースが続いても5年以上キャッシュが持つ。短期的に資金繰りが厳しくなることはない。
潤沢なキャッシュの理由は、20年8月期に290億円、22年8月期には830億円もの財務CFのプラスがあったからだ。20年3月にはLINEの第三者割当増資で総額300億円の資金調達と資本業務提携、21年9月にはZホールディングス(現LINEヤフー)とNAVERを割当先とする第三者割当増資などで約800億円の資金調達を行った。
25年8月末時点で、株式の35.30%をLINEヤフーが保有し、出前館はLINEヤフーの持ち分法適用会社になっている。このようにLINEヤフーの支援を受けて赤字ながら成長してきたが、P/Lでみると粗利が少なく、今後いかに収益性を上げるかが大きな課題だ。



