低迷する男子ゴルフに150億円投資の勝算、ファンドトップが語るプロ200人の活かし方
低迷男子ゴルフに150億円投資の勝算、ファンドトップが語る活かし方

男子プロゴルフツアーが長年の低迷から脱却すべく、大型投資による再生計画が動き出した。日本産業推進機構(NSSK)は、150億円を投じて新たな男子ツアー「J-Tour」を2027年から本格始動させる。同ファンドのトップである津坂氏は、「男子ツアーのスターは知られていないだけ」と語り、潜在価値を引き出す方針を示す。

試合数減少と地上波からの撤退

日本男子ゴルフツアーは1973年の創設以来、半世紀以上の歴史を持つが、近年は試合数の減少やテレビ中継の地上波からの撤退が続き、観客動員やスポンサー離れが深刻化していた。こうした状況を受け、NSSKはゴルフ産業全体の活性化を目指し、ツアー運営に乗り出す決断を下した。

コンテンツ経営への転換

津坂氏は、Netflixのような年間22話のドラマをイメージした戦略を掲げる。シーズン全体を一つの物語として捉え、華のある選手の活躍だけでなく、ライバルとの対決、ランキング争い、若手の成長、ベテランの復活などを通じてファンの関心を継続させる。従来の大会運営から「コンテンツ経営」への転換を図り、試合結果に加え、選手の練習風景や人柄、データ、ストーリーを積極的にネット発信。YouTubeやSNSなどのデジタルメディアを活用したファンづくりを進める構想だ。

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地域と連携したイベント改革

すでに一部で改革の兆しが見える。2026年6月4日から4日間、茨城県の宍戸ヒルズカントリークラブで行われたBMW日本ゴルフツアー選手権森ビルカップでは、トーナメントで使用しないコースを活用し、「かさまスポーツ&フードフェス」を同時開催。20台以上のキッチンカー、子ども向けスポーツ体験、夜の花火大会を実施し、午後からは観戦を無料にするなど、ゴルフ観戦以外の楽しみ方を提供した。これは津坂氏が掲げる「スポーツをエンターテインメントとして届ける」という理念に基づく取り組みである。

長期戦覚悟の10年計画

津坂氏は「成果が見えるまでには最低でも10年は必要」と長期戦を覚悟する。J-Tourは単なる競技の枠を超え、成長するスポーツ産業としての地位を確立することを目指す。成功すれば、選手だけでなく、スポンサー企業、ゴルフ場、練習場、ゴルフ用品メーカーなどゴルフ産業全体に恩恵が及ぶ可能性がある。

日本男子ツアーは1973年の創設から半世紀余りを経て、大きな転換点を迎えた。J-Tourが2027年から本格始動し、次の50年へ向けた第一歩を踏み出す。

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