男子ツアー改革に150億円投入、新体制始動
低迷が続く国内男子ゴルフツアーに、150億円規模の大型投資が行われることになった。新たに設立される運営会社「J-Tour」がツアーのビジネス面を担い、競技管理は従来通り日本ゴルフツアー機構(JGTO)が行うという分割体制が導入される。この改革の背景には、ツアーを取り巻く厳しい現状がある。
試合数減少と地上波からの撤退
男子ツアーは長年にわたり、試合数の減少やテレビ中継の地上波からの撤退など、厳しい状況に直面してきた。かつては年間30試合以上が行われていたが、2025年シーズンは20試合を下回る見通し。また、地上波でのレギュラー放送はほぼ消滅し、ファンが試合を視聴する機会は限られている。こうした状況が、スポンサー離れやブランド価値の低下を招いていると指摘される。
改革の発端はニュージーランド
今回の改革のきっかけは、ニュージーランドだった。経済交流事業で同国を頻繁に訪れていた投資ファンドのトップ、津坂氏は、ニュージーランドオープンのプロアマ大会に参加。そこで石川遼選手らプロゴルファーやツアー関係者から相談を受け、倉本昌弘氏を紹介された。2025年1月、初めての対話で倉本氏は男子ツアーの現状と課題を率直に語った。「男子プロの技術や飛距離のすごさ、プロアマの好評ぶりをもっと発信できれば、スポンサーも増える」と。これに津坂氏は「それなら、私たちがお手伝いできます」と応じ、約1年にわたる検討が始まった。
米PGAツアーの改革を研究
津坂氏らは、世界最高峰の米PGAツアーの歴史や改革プロセスを徹底的に研究。年間賞金総額は約5億7440万ドル(約862億円、2026年)に上る同ツアーを支えたコンサルタントからも知見を得ながら、日本に合った新しい運営のあり方を模索した。その結果、競技管理はJGTO、ビジネスは新会社J-Tourが担うという体制が生まれた。
ファンドトップが語る勝算
津坂氏は「男子ツアーのスターは知られていないだけ」と語り、発信力の強化が鍵だと強調する。投資額150億円のうち、多くはマーケティングやデジタル配信の強化に充てられる見通し。プロ200人をいかに活用し、ツアーの価値を高めるかが問われる。



