「思っていたのと違うかも…」――転職や異動を経験した後、そんな違和感を覚えたことはないだろうか。入社前には見えなかった職場のルールや空気、人間関係。実際に働いて初めて気づく「会社の実情」に戸惑う人は少なくない。
転職希望者が過去最多に
現在、日本では労働者のキャリア選択がますます多様化している。総務省の「直近の転職者及び転職等希望者の動向について」によると、2023年7~9月期の転職等希望者は過去最多の1,035万人にのぼり、10期連続で増加している。特に女性の転職者数は男性より高く推移しており、キャリアの築き方に性別や世代差が生じていることがうかがえる。
こうした背景には、終身雇用の変化や働き方への価値観のシフトがある。「どの仕事でどう生きるか」は個人だけでなく社会全体のテーマになっている。
管理職になりたくない一般社員が7割以上
本連載では、キャリア変更の理想と現実のギャップや、転職後に見えてくる「会社の実情」を漫画形式で紹介する。退職を経て転職した経験を持つマイナビニュース会員のリアルな体験をもとに、共感したり、転職活動時のヒントを得たり、時には反面教師にしたりしながら、自分のキャリアを見直すきっかけにしてほしい。
第1話では「やっと課長になったけれど……増えた苦労や責任と上がった給与が比例していない……」というテーマを取り上げる。日本能率協会マネジメントセンターが2023年4月に実施したアンケート調査によると、実に一般社員の7割以上が「管理職になりたくない」という趣旨の回答をしたという。
会社規模や業種・職種によって異なるが、課長レベルの管理職だとプレイヤーを兼任しているケースの方が多い。管理職としての庶務が増える一方、自身のノルマだけではなく、部下のノルマ達成のサポートも求められるようになる。しかし、責任や業務量の増え方と給与の増え方は、悲しいくらいに比例していない。
多様な選択肢がある時代の「理想的なキャリア」とは
これからのキャリア形成は単なる「仕事選び」ではなく、人生観や価値観そのものの表現とも言える。多様な働き方が認められる一方で、選択肢が増えるほど意思決定は難しくなっており、社会や企業にも柔軟な受け皿が求められている。こうした個人と社会の変化の中で、一人ひとりのキャリアの実感や迷いを共有することが、これからの働き方を考えるヒントになるはずだ。
本連載を通じて、多くの人たちが「自分にとって理想的なキャリアの在り方」について考える機会が増えてくれれば幸いである。
漫画を手がけるのは津夏なつな(つなつなつな)。インターネット4コマ漫画マンとして毎日こまめに4コマ漫画を更新中。2026年1月よりジャンプ+で『ハーレム勇者伝説』を連載している。
なお、本記事の転職に関するアンケートは、調査時期2025年11月28日、調査対象マイナビニュース会員、調査数500人、調査方法インターネットログイン式アンケートによるものである。



