「d NEOBANK」が消滅、「ドコモの銀行」にリブランド
NTTドコモ・フィナンシャルグループ(以下、NTTドコモFG)は2026年7月9日、設立記者会見を開催し、グループの金融戦略を正式に発表した。これに伴い、SBIネット銀行が運営する個人向け銀行サービス「d NEOBANK」は2026年8月3日をもって「ドコモの銀行」に名称変更される。アプリ名も「ドコモの銀行 ドコモSMTBネット銀行アプリ」に変わり、アイコンも刷新される。
ドコモショップとAIで差別化、8月から試験運用開始
会見では、メガバンクなどとの差別化ポイントとして「ドコモショップ」と「AI」が挙げられた。実際に、マネックス証券に関しては今年1月から一部のドコモショップで口座開設やスマホ教室などを実施。8月からは「ドコモの銀行」ことドコモSMTBネット銀行の口座開設などをドコモショップで取り扱うという。対応店舗は8月の段階で198店舗、2030年度には1500店舗以上を目指すとしている。
銀行業務にはライセンスが必要、ノウハウを活用
マネックス証券を取り扱う際には、販売代理店が宅地建物取引業や金融サービス仲介業の登録が必要となる。現在は販売代理店のコネクションがマネックス証券から依頼を受ける形で金融サービス仲介業の登録をしている状況だ。ショップスタッフも証券外務員資格が必要となる。ドコモショップで証券口座やNISA口座を開設するには現場の負担はかなり大きい。一方、銀行業務については、販売代理店に銀行代理業・金融サービス仲介業のライセンスが必要となる。ただし、ショップスタッフに関しては資格は不要で、事前に研修を実施し、社内に必要な知識を習得すればいいという。
SBIネット銀行、すでに全国75店舗の銀行代理店網
現在のSBIネット銀行はネット専業と思いきや、すでに銀行代理店舗が全国に75店舗存在する。会見では住居ローンも扱うフルバンク対応銀行FC有人店舗を150店舗以上にすることを目指すと語られていたが、すでにベースがあるというわけだ。コンプライアンス体制の整備やスタッフの研修など、SBIネット銀行にはすでにそうしたノウハウがあり、ドコモショップとの取り組みについても、こうしたノウハウが活かせるとしている。
リアル店舗のメリットと既存ユーザーの不安
ドコモショップというリアル店舗があることで、銀行や証券など、これまでネットではリーチできなかった層を取り込めるメリットは計り知れない。ただ、一方で、今回の発表によって、既存のSBIネット銀行ユーザーにおける「拒絶反応」は結構、大きいように感じた。NEOBANKから「ドコモの銀行」に個人向けサービスのブランド名が変更となり、アプリのデザインや支店名などに対しても、不満の声がSNSで上がっていた。dアカウントの使い勝手も、いまだにイマイチな面に頭を悩ますことも多く、dアカウント連携は本当に大丈夫なのかと不安にさせられる。
NTTドコモFGにとっては悲願のフィナンシャルグループ化
NTTドコモにとって悲願であったフィナンシャルグループ化ではあるが、前路多難な船出になってしまっている感があるようだ。



