クレジットカード決済代行会社「全東信」(大阪市中央区)が今月6日に大阪地裁から破産手続きの開始決定を受けた問題で、同社が少なくとも約20年前から決算を粉飾していた疑いが9日、明らかになった。読売新聞が入手した破産申立書によると、借入先の金融機関などに提示した決算書類が偽装され、粉飾額は600億円を超えるとみられる。
粉飾の実態と規模
破産申立書には「全東信の代表者によれば、少なくとも20年前ころから粉飾をしていたと思われる」と記載。理由について「借り入れを維持・継続するため金融機関に良好な財務状況を示す必要があり、実際の財務状況とは異なる決算書類を作成・提出する粉飾決算を行っていた」と説明している。
具体的な粉飾内容として、以下の4種類が挙げられた。
- メガバンク2口座の預金残高を水増しした架空預金(約170億円)
- 架空債権(約154億円)
- 実質的に無価値な営業権の過大計上(約88億円)
- 飲食店など加盟店に対する未払い立て替え精算金の未計上(約217億円)
これらの粉飾により、2026年3月期の帳簿上の純資産は約24億円のプラスとされていたが、実際は約605億円の債務超過状態にあったという。
負債総額と今後の調査
5月時点の借入金と社債の合計は1151億円に達していた。破産管財人は読売新聞の取材に対し「債務超過額はさらに増える可能性があり調査したい」と述べている。
全東信はクレジットカード決済代行を主力事業としており、加盟店への未払い金が巨額に上るなど、影響は広がりそうだ。



