米トイザらス破綻の真因はECではなく「危険な借金」…本業は黒字だった
米トイザらス破綻の真因は「危険な借金」…本業は黒字だった

米国の玩具大手トイザらスは2017年9月に連邦破産法11条(チャプター11)の適用を申請し、翌年には米国内の全店舗を閉鎖した。倒産の原因としてアマゾンなどECの台頭が語られることが多いが、財務コンサルタントの村上茂久氏は「決算書を読み解くと、倒産直前まで本業では利益を出していたことがわかる」と指摘する。最大の要因は、買収時に背負わされた“危険な借金”にあるという。

日本法人は生き残った

親会社が倒産した場合、多くの人は子会社も危ないと考える。資本関係がある以上、運命を共にするのが当然と思われがちだ。しかし現実には、親会社が倒産しても事業を継続できる子会社は存在する。トイザらスはその代表的な事例で、米国本社が破産手続きを行う一方で、日本法人は事業を続けることができた。

同じブランドでありながら、米国では事業が頓挫し、日本では独立して事業を継続し、今なお多くの家族連れで賑わっている。なぜこのような違いが生まれたのか。資本関係と事業実態のズレ、地域ごとに異なる事業構造が企業の存続に与える影響について、財務の視点から探る。

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売上高はピークから17%減

米トイザらスの売上高のピークはFY2011(2012年1月期)の139億ドル。その後は右肩下がりに落ち、チャプター11申請直前のFY2016には115億ドルまで減少した。ピーク時と比較すると17%の減少だ。

倒産理由としてよく言われるのがアマゾンエフェクトだ。アマゾンの登場により多くの人がEコマースで買い物をするようになり、リアル店舗の小売売上高が減少した。大規模店舗を強みとしていたトイザらスの売上高が下落したというのが、一般的な説明である。

本業は黒字、しかし利息が重荷に

しかし村上氏は、決算書を読み解くと倒産直前まで本業では利益を出していたと指摘する。「稼げていた会社」が倒産した最大の要因は、買収時に背負わされた巨額の借金にあるという。総資産の約7割が借金に膨らみ、巨額の支払利息が経営を圧迫した。

売上高の減少は確かに見られたが、それ以上に深刻だったのは財務構造の問題だった。米トイザらスは、買収時に利用した金融スキームによって借金が3倍に膨らんでいた。本業で利益を出していても、利息の支払いが重荷となり、破綻に追い込まれた。

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