クラウドファンディング(CF)サイト「うぶごえ」で、プロジェクト実施者への支援金未払いが発生している。運営会社うぶごえでは昨年末、従業員が大量に退職したことがわかった。東京商工リサーチの調査によると、2025年4月時点で少なくとも10人以上の従業員がいたが、年末にかけて退職者が相次いだ。関係者によると、資金繰りを理由に退職勧奨が行われたという。社会保険の被保険者数は6月20日時点で1人となっている。
未払い案件は2025年12月ごろから出始めた。うぶごえはCF実施者に対し「キャッシュフローの見通し、資金配分の調整に不備があった」と説明しているが、単なる不備ではなく、資金繰りそのものが厳しさを増していたとみられる。
創業の経緯と競合関係
法人としてのうぶごえは2020年9月設立。代表取締役は岡田一男氏。筆頭株主は國光氏で、運営は岡田氏が担う。岡田氏は音楽大手エイベックスに入社後、広告制作会社Candeeの社長室室長、大手CFサイト運営会社CAMPFIREの執行役員、グループ会社CAMPFIRE MUSICの代表取締役副社長を務めた経歴を持つ。同氏はCAMPFIREを退社後、競業となるCFサイトを立ち上げた。
うぶごえが2021年1月15日にサービス開始を告知した3日後、CAMPFIREは「(うぶごえについて)資本関係、業務提携等の契約関係、及び人的交流も含め、何ら関係性を有しないものであり、またそのような予定は現時点ではございません」とのリリースを発表した。
財務状況と今後の見通し
先行投資が重く、業績は赤字続き。売上高は急落し、連続赤字、債務超過に陥っており、資金繰りは限界に達している可能性が高い。登記上の所在地にも社名は見当たらず、実態の見えにくさが浮き彫りになっている。今後の事業継続は不透明な状況だ。



