TRIAL GO急拡大でもまいばすの牙城は崩れない理由
TRIAL GO急拡大でもまいばすの牙城は崩れない理由

TRIAL GO、首都圏で攻勢もまいばすけっとの牙城は厚い

九州を地盤とするディスカウントストア大手のトライアルホールディングス(以下、トライアル)が、首都圏で存在感を高めている。2025年7月に西友を完全子会社化したことで、都内に新フォーマットの店舗を次々と投入。中でも注目を集めるのが、西友の既存店を拠点に高頻度でサテライト配送を行う都市型小型店「TRIAL GO」だ。

TRIAL GOの最大の特徴は、顔認証システムを導入した無人決済と24時間営業。2026年6月17日現在、都内に5店舗を構え、比較的近接したエリアに出店している。今後も配送拠点となる既存店の周辺で店舗網を拡大する見通しだ。

まいばすけっと、1323店舗のドミナント網で圧倒

TRIAL GOが参入する「都市型小型店舗」市場で、圧倒的な王者として君臨するのがイオン傘下の「まいばすけっと」だ。関東一都三県で1323店舗(イオン2026年2月期決算説明資料より)を展開し、密に張り巡らされたドミナント戦略は他社の追随を許さない。

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この絶対王者の市場にTRIAL GOが殴り込みをかけた形だが、実際に店舗を訪れると、まいばすけっととの違いが浮き彫りになる。TRIAL GOの店内は約50坪で、総菜やデザートの棚が占める割合が高い。自社プライベートブランド(PB)「こはく本舗」の商品を中心に、コンビニ感覚で手軽に食べられる品ぞろえが目立つ。店内に調理設備はなく、近隣の西友から十分な量の商品が配送されているとみられる。

MDは最適化も、まいばすの牙城は堅牢か

客層を見ると、数軒先に食品スーパーがある立地のためか、主婦客はほとんどおらず、若年層や男性客が中心。MD(商品政策)はこの客層に最適化されている。しかし、もしまいばすけっとしか周りにない地域に出店すれば、MDは変化する可能性もある。

一方で、まいばすけっとの強みは単なる店舗数の多さだけではない。長年にわたって築いたドミナント網による物流効率の高さや、地域のニーズに合わせた品ぞろえのノウハウは、新規参入者が短期間で模倣できるものではない。TRIAL GOの無人決済や24時間営業といった差別化要素は魅力だが、まいばすけっとの牙城を崩すには、さらに時間と投資が必要だろう。

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