東京・日暮里駅から京成本線で千住大橋駅に向かうと、スカイツリーを背景に地上42階のタワーマンションが視界に飛び込む。千住大橋駅から徒歩5分、足立区最高層の「シティタワー千住大橋」だ。
「行く春や鳥啼き魚の目は泪」――隅田川を挟んで足立区と荒川区をまたぐ千住大橋は、松尾芭蕉の『奥の細道』出立の地でもある。「シティタワー」は住友不動産の主力ブランドで、土地柄に合わせた外観デザインや豪華な共用部で知られる。シティタワー千住大橋も隅田川の水辺を意識し、エントランスへのアプローチには植木を多めに配置。入り口をくぐると、天井高8.5mのエントランス共用部が広がる。
モデルルームになっている6階の一室は、柱も壁もない、一面すべて窓の空間。後述する「アウトフレーム設計」によるものだ。
常識を覆した販売手法
総戸数は462戸で、住戸の広さは55~75㎡が中心。ホームページで公表している販売価格は8900万~1億3200万円。年収1500万~2000万円程度のパワーカップル層を中心に購入が進む。
2025年5月に完成した物件だが、近日販売が始まる最上階(42階)を含めまだ売り出していない住戸も少なくない。同社が市況をじっくり見極めているからだ。
現物を見せて売るための造り込み
住友不動産は、完成物件を「財産」と位置づけ、値引きしない販売戦略をとる。シティタワー千住大橋でも、完成から1年が経過しても売り出していない部屋がある。この手法は、市場の需要を慎重に読みながら、高値を維持して販売する勝ちパターンとして注目される。
次の柱は「分譲宅地」とされるが、本稿では詳細は割愛する。



