コンビニエンスストア「セブン-イレブン」を運営するセブン&アイ・ホールディングスが、ソフトバンクグループ(SBG)の通信子会社であるソフトバンクやQRコード決済サービス「PayPay」などからの出資受け入れに向け、協議を開始したことが明らかになった。関係者によると、ソフトバンク側が出資を提案したとみられる。
出資額は約3000億円、三井住友カードも参加検討
想定されるスキームは、ソフトバンクなどがセブン&アイの第三者割当増資を引き受ける形で、出資額は3000億円程度になる見通し。さらに、三井住友フィナンシャルグループ傘下の三井住友カードも出資を検討しているという。今回の出資により、セブン&アイは資本増強とともに、デジタル戦略の加速を狙うとみられる。
ソフトバンクとコンビニの因縁
ソフトバンクとコンビニ業界の関係と言えば、かつてSBGの孫正義会長兼社長が伊藤忠商事の岡藤正広会長CEOに「ファミリーマートを共同経営したい」と提案し、それが伊藤忠によるファミリーマートの非公開化につながったエピソードが有名だ。今回のセブン&アイへの出資提案も、同社のデジタル変革を見据えた戦略的な動きとされる。
伊藤興業を上回る出資はない?
一方で、セブン&アイの創業家である伊藤家の資産管理会社「伊藤興業」は、現在も同社の大株主であり、今回の出資額が伊藤興業の持ち分を上回ることはないとみられる。伊藤興業はセブン&アイの経営に強い影響力を持ち続けており、今回の出資が経営権に影響を及ぼす可能性は低いと関係者は指摘する。
「独自主義へのこだわり」が弊害に
セブン&アイは長年、独自路線を重視してきたが、競合他社がデジタル化やアライアンスを進める中で、その「独自主義へのこだわり」が今や弊害となっているとの指摘もある。今回のソフトバンクなどからの出資受け入れは、そうした課題を打破し、デジタル分野での競争力を強化する狙いがあるとみられる。



