主力以外も手放す決断で売上倍増…奈良の玩具メーカーLaQが長期目標を立てない戦術
主力以外を手放し売上倍増…奈良の玩具メーカーLaQ長期目標なし

奈良県の玩具メーカー・ヨシリツが、主力商品であるブロック「LaQ」に経営資源を集中させるため、売れている他商品までも手放す決断をした結果、売上高が倍増した。同社は長期目標を立てず、限られたパーツで創造性を引き出す「LaQらしさ」を追求。その独自戦術が、国内外のファンを魅了している。

「主力以外は売れていても手放す」決断で売上倍増

ヨシリツは2019年、書店向けに卸していたLaQ以外の玩具や文具など、一定の売上がある卸売事業を自ら終了した。同社の河部氏は「LaQの売り場づくりにかけるべき時間が、他の商品への対応に取られていました。メーカーとしてやるべきことに資源と時間を集中させる。社長の決断です」と語る。この選択により、LaQの売上は2000年の発売開始時から大幅に伸び、特に2019年を転機に倍増したという。

長期目標を立てず、商品開発は慎重に

ヨシリツは長期経営目標を設定しない方針をとる。開発部の永井雅彦課長は「新商品の開発はジレンマとの戦い。お客さまの声を参考に新しいパーツを加えるか慎重に議論している。LaQの基本パーツは7種類。限られたパーツでどこまでの表現ができるか、その発想が『LaQらしさ』だ」と説明する。新商品は年に3回のペースで発売されるが、スピード重視ではない。例えば、4歳以下の子ども向け大型ブロック「LaQハート」は構想から発売まで約10年かかった。パーツの大きさによる誤飲防止と、重さや噛み合わせのミリ単位の調整に時間を要したという。

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ファンの創造性が広げる表現の幅

LaQは限られたパーツだからこそ、ユーザーの「ひらめき」が新たな表現を生む。タイヤパーツは乗り物の車輪として開発されたが、ファンが怪獣の「目」として使い始めたことで、別の用途として広まった。関節のように動かせるボールジョイントパーツなど、特殊なパーツも登場し、作品のクオリティを格段に高めている。

世界で愛される理由

ヨシリツは「増やしすぎない」「急がない」という姿勢で、メーカーとしてやるべきことに集中。この戦略が、LaQを世界で愛されるブランドに押し上げた。長期目標に縛られず、目の前の製品と顧客に向き合う姿勢が、持続的な成長を支えている。

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