かつては大赤字を垂れ流しながら高成長を遂げたメルカリとfreee。両社はなぜ「赤字続き」でも潰れなかったのか。財務諸表から「良い赤字」と黒字化のカラクリを読み解く。
メルカリの営業CFマイナスの理由
23年6月期以降、メルカリは安定的に営業黒字になっているにもかかわらず、営業CFはマイナスが続いている。特に24年6月期は175億円の営業黒字だったが、営業CFは▲433億円の赤字となった。
これはメルカリのビジネスモデルの変化、具体的には金融事業によるものだ。メルカリは19年以降、メルペイスマート払いというフィンテックサービスを導入した。これはメルカリ上での買い物を後払いできるサービスで、リボ払いのような仕組みもある。利用者は支払いを分割できるため、手元にお金がなくても買い物がしやすくなる。
一方、メルカリは入金が遅れるものの、手数料を得ることができる。この決済が増えたことで、B/S(貸借対照表)には営業債権(未収入金等)が多く計上される。売り上げを計上してもすぐに入金がないため、営業CFはマイナスになる。
実際、メルカリは25年6月期時点で5437億円の総資産を有するが、営業債権およびその他の債権は2547億円と総資産の46%を占める。営業CFはマイナスが続いているものの、潤沢なキャッシュを有しているため、資金繰りは問題ないと言える。
freee、12期連続赤字からの黒字化
freeeは12年7月に創業し、25年6月期に初めて黒字化するまで12期連続赤字だった。19年6月期の営業利益率は▲63%、黒字化前の24年6月期でも▲33%だったが、25年6月期には営業利益率2%と黒字化した。
freeeはどのように黒字化したのか。詳細は次ページで解説する。



