かつて大赤字を垂れ流しながら高成長を遂げたメルカリとfreee。なぜ彼らは潰れずに黒字化できたのか。財務諸表から「良い赤字」のカラクリを読み解く。
メルカリのP/L分析:赤字の正体は広告宣伝費
最も赤字幅が深かった20年6月期、メルカリの売上高は763億円、営業損失は▲193億円だった。その原因は広告宣伝費343億円(売上高の45%)にある。極論すれば、広告宣伝費を200億円下げれば黒字化できる状況だった。
筆者がこの事実を解説すると、「広告宣伝費を減らせば売上も下がる」「赤字で成長するのはおかしい」といった批判もあった。
5年後の黒字化:広告費削減と売上拡大
20年6月期と25年6月期のP/Lを比較すると、メルカリは広告宣伝費の売上比率を45%から21%に半減。売上を伸ばしながらその他販管費の比率も減らし、見事に黒字化を達成した。
つまり、メルカリの赤字は顧客獲得のための先行投資であり、成長後に回収可能な「良い赤字」だったのだ。



