北九州市は、八幡西区・黒崎地区のシンボル的な百貨店を核として営業しながら、2020年に閉店した商業施設「クロサキメイト」の跡地利用について、課題の整理や民間投資を呼び込む方策などを検討するプロジェクトチーム(PT)を発足させると発表した。8月から会合を重ね、年度内に中間報告を出す予定だ。
クロサキメイトの歴史と現状
クロサキメイトは1979年、「黒崎そごう」を核テナントとしてJR黒崎駅そばに開業した。地上8階、地下1階建ての大規模施設で、地域の中心的存在として住民らに親しまれてきた。しかし、郊外型商業施設の進出やインターネット通販の普及で業績が悪化。施設の運営会社「メイト黒崎」は2020年1月に東京地裁に破産手続きを行い、同年8月に全てのテナントが営業を終了した。以来、施設は6年にわたり手つかずのままとなっている。
背景には、建物の主要な所有者であるメイト黒崎が実質的に破産していることや、延べ床面積が約9万7000平方メートルと巨大で、再建に多額のコストがかかるといった課題がある。一方、黒崎地区ではマンション開発などが活発で人口増が進み、市民からも「クロサキメイトをどうにかしてほしい」といった声が市に寄せられていた。
プロジェクトチームの構成と目標
13日に記者会見した武内和久市長は「行政として可能な限り関与し、民間投資の呼び込みを促進したい」と強調。PTは片山憲一副市長や都市戦略局長、産業経済局長、八幡西区長らで構成する。民間投資を促すことなどを検討するという。
武内市長は「困難なチャレンジだが、止まったままの時計の針を動かす。投資に必要な情報や地域の将来像を示すなど、民間が投資を判断しやすい環境をつくりたい」と語った。市は、跡地の有効活用を通じて黒崎地区の活性化を図りたい考えだ。
今後のスケジュールと期待
PTは8月から定期的に会合を開き、年内に中間報告をまとめる予定。その後、具体的な活用策を詰め、民間事業者への働きかけを強化する方針。市は、この取り組みが黒崎地区の再生の起爆剤となることを期待している。



