金融庁、保険会計見直しで生保「埋蔵金」課税拡大へ、相互会社が反発
金融庁、保険会計見直しで生保「埋蔵金」課税拡大へ

金融庁と相互会社形態の保険会社が、会計処理をめぐり神経戦を繰り広げている。発端は2025年12月、金融庁が保険会社を集めた勉強会で「保険監督会計のあり方」について議論を投げかけたことだ。監督会計とは、保険業法、会社法、金融商品取引法に基づき、保険会社の経営を適切に監督するための会計方式を指す。

相互会社はなぜ反発するのか

相互会社は、保険契約者である社員が出資者を兼ねる非営利組織で、株式会社のように株主配当を重視しない。そのため、内部留保(いわゆる「埋蔵金」)を積み上げる傾向が強い。金融庁の見直し案は、この埋蔵金に課税する方向で検討しており、利益増による課税膨張を懸念する一部の大手生保が反発している。

相互会社の反発は特に強い。株式会社の生保は、株主への配当を意識するため、ある程度の利益を外部に出すことに抵抗が少ない。一方、相互会社は社員(契約者)への配当を優先するため、利益を出しにくい構造で、課税強化は経営を直撃する。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

監督会計見直しの影響は特大

金融庁は、保険会社の財務の透明性を高めるため、監督会計を国際基準に近づける方針だ。現行の監督会計では、保険会社は責任準備金の積み立てなどで利益を圧縮できるため、課税ベースが小さくなっている。見直しにより、この圧縮が難しくなれば、各社の税負担が増加する。

ある大手生保関係者は「監督会計の変更は、単なる会計処理の変更ではなく、経営戦略そのものに影響を与える」と語る。特に、長期の保険契約を抱える生保にとって、過去に積み上げた埋蔵金への課税は「悪夢」とも言える事態だ。

金融庁は2026年度中に具体的な方針をまとめる予定で、保険業界の反応を注視しながら調整を進めるとみられる。相互会社の反発が強まれば、見直しのスケジュールや内容に影響が出る可能性もある。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ