日本企業の中国離れ実態:撤退進む中、卸売業で進出増加の意外な傾向
日本企業の中国離れ実態:卸売業で進出増加

東洋経済データ事業局が発表した『海外進出企業総覧』の最新版(2026年版)によると、日本企業の中国現地法人数は減少傾向にあるものの、業種によって明暗が分かれている。全体として「脱中国」の流れが語られる中、繊維・衣服などの労働集約型産業では撤退が顕著だが、卸売業ではむしろ進出が増加しており、中国市場の性質変化が浮き彫りとなった。

繊維・衣服の現地法人数が大幅減少

最も減少幅が大きかったのは繊維・衣服である。現地法人数は2021年版の245社から2026年版には174社となり、71社減少した。これは中国の人件費上昇や製造拠点としての競争力低下が背景にあるとみられる。次いで化学が46社減少(2021年版605社→2026年版559社)しており、製造業全般で撤退が進んでいる。

卸売業は増加、中国の市場化を示す

一方、卸売業では現地法人数が増加しており、中国が製造拠点から消費市場へとシフトしている実態がうかがえる。東洋経済データ事業局の担当者は「中国は依然として巨大な消費市場であり、多様な企業や消費者に商品を販売する場としての魅力は衰えていない」と分析する。

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中国進出企業全体の傾向

全体として、日本企業の中国現地法人数は減少しているが、これは単なる「中国離れ」ではなく、業種による再編が進行中であることを示している。労働集約型産業の撤退が進む一方、卸売業やサービス業など、中国国内市場向けのビジネスは拡大している。

今後の展望

中国の経済成長鈍化や地政学的リスクが指摘される中、日本企業の中国戦略はより選択的になっている。製造拠点としての中国から、販売先としての中国へと重点が移るにつれ、進出企業の業種構成も変化していくと考えられる。

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