日本の美容産業を「Jビューティー(J-Beauty)」としてブランディングし、外貨獲得を目指す国策が急速に動き始めている。与党国会議員による有志の会「Jビューティー産業研究会」が発足し、代表世話人には首相候補と目される林芳正総務相が就任。業界からは「政治の動きがこんなに速いとは」と驚きと期待の声が上がっている。
雇用900万人、自動車産業を凌ぐ巨大産業
化粧品、理美容、エステ、ネイル、美容機器など、日本の「美」に関わる産業の関連雇用は約900万人に上る。これは自動車産業をはるかに上回る規模だ。しかし、国際的なブランド力では韓国の「Kビューティー」に後れを取っており、日本勢の巻き返しが急務となっている。
規制緩和の機運、永田町の動き
20年以上停滞していた化粧品規制に緩和の機運が高まっている。業界関係者は「こんなに速いとは」と永田町の動きに驚きを隠せない。内閣府大臣政務官は「10兆円市場」と語り、コンテンツ産業に匹敵する経済効果を見込む。一方で、日本の化粧品業界は「効き目」を宣伝できないルールに縛られ、研究開発力は世界トップ級でありながら市場での競争力が発揮できていない現状がある。
韓国勢の強さと日本の課題
韓国「Kビューティー」はSNSを活用した認知から購買への導線が強力で、日本勢は戦う前から不利な状況にある。また、一部では韓国の成功要因は国策だけではないとの分析もあり、日本独自の勝ち筋が問われている。
本連載では、Jビューティーの成長戦略を約10本の記事で詳細にリポートする。第1回は、韓国コスメの脅威と日本の課題を掘り下げる。



