生保社員が選ぶ「他社お薦め保険」ランキングの全貌
東洋経済が実施した、生命保険28社の社員を対象にした「他社のお薦め保険」アンケートの結果が発表された。自社商品ではなく、他社の保険商品を客観的に評価するこのユニークなランキングは、保険業界のプロフェッショナルが本当に価値があると認める商品を浮き彫りにする。今年は、医療保険、がん保険、収入保障保険、円建て一時払い終身保険の4部門で、それぞれ新たなトップが誕生した。
がん保険:首位交代、第一ネオ生命「ネオdeがんちりょう」が浮上
がん保険部門では、昨年まで首位を守ってきたSOMPOひまわり生命保険の「勇気のお守り」が4位に後退し、代わって第一ネオ生命保険の「ネオdeがんちりょう」がトップの座を獲得した。この逆転劇の背景には、昨秋の商品改定で導入された画期的な仕組みがある。契約から保障開始までの「不担保期間」3カ月間の保険料が免除されるというものだ。さらに、過去1年以内に喫煙していない場合に保険料が割り引かれる「非喫煙者割引」を採用し、割引適用時の保険料の価格競争力が極めて高い点が、生保社員から高い支持を得た。
収入保障保険:三井住友海上あいおい生命「&LIFE 収入保障W」が首位
収入保障保険は、死亡保障の一種で、ライフステージに応じて保障額が年々減少する仕組みのため、保険料が割安な「コスパの良い死亡保障」として知られる。今年の首位は、三井住友海上あいおい生命保険の「&LIFE 収入保障W(ワイド)セレクト」が獲得した。この商品は、従来の死亡保障に加え、入院や在宅医療を保障する医療保険の要素を組み込んだ点が評価された。生保社員からは「ニーズにきめ細かく対応できる」との声が聞かれ、総合的な保障設計の柔軟性が支持を集めた。
円建て一時払い終身保険:住友生命が2年連続首位、利率競争激化へ
円建て一時払い終身保険は、長らく超低金利の影響で不人気だったが、市中金利の上昇に伴い高齢者を中心に人気が再燃している。各社は予定利率(契約者に約束する運用利回り)を段階的に引き上げており、競争が激化している。今年も首位を堅持したのは、住友生命保険の「5年ごと利差配当付終身保険」だ。同社は2026年7月に予定利率を0.5%引き上げ、年2.25%に設定。特筆すべきは、この高利率でありながら、市場価格調整(MVA)機能を付与していない点である。MVAは解約時に保険会社の運用リスクの一部を契約者に負担させる仕組みで、通常はMVAを付けることで予定利率を高く設定できるが、住友生命はMVAなしで2%超の利率を実現した。この攻めの姿勢は、国内大手を中心にさらなる利率競争を誘発する可能性がある。



