築地銀だこのホットランドHD、油そば「東京油組総本店」を急拡大中
築地銀だこHD、油そば「東京油組総本店」急拡大

油そば専門店が急増、築地銀だこを超える勢い

株式会社ホットランドホールディングス(ホットランドHD)が運営する油そば専門店「東京油組総本店」の店舗数が急拡大している。第35期有価証券報告書によると、2024年末の50店から2025年末には69店へと19店増加。これは主力の「築地銀だこ」単体の純増5店や、「銀だこハイボール酒場等」の純増15店を上回る伸びで、築地銀だこと銀だこハイボール酒場等を合算した純増20店にわずか1店差まで迫っている。

関東圏に集中、深夜まで営業

2026年6月時点の公式店舗一覧によれば、東京油組総本店は東京都内が最多で、関東地方の店舗が全体の6割超を占める。ホットランドHDは同ブランドを自社グループの主食業態として位置づけ、関東圏を中心に積極的に出店を進めている。

例えば赤坂見附駅近くの「東京油組総本店 赤坂見附組」は、月曜から土曜の11時から翌朝5時まで営業。昼は会社員のランチ需要、深夜は飲み帰りの需要を取り込み、同じ店舗が時間帯ごとに異なる客層を獲得している。

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テイクアウト・デリバリーに最適な商品設計

油そばは「汁なし」であるため、テイクアウトやデリバリーに適している。汁が漏れる心配がなく、麺が伸びにくいため、自宅やオフィスでも品質を保ちやすい。この特性が、外食産業で増加するテイクアウト・デリバリー需要に合致し、店舗拡大を後押ししている。

また、油そばは客自身が酢やラー油、タレを加えて味を完成させるスタイル。初心者でも不安なく楽しめるよう、卓上には調味料が揃えられ、店員が簡単な食べ方を説明する。この「参加型」の設計がリピーターを生み、SNSでの話題性にもつながっている。

銀だこと共通する「強み」とは

ホットランドHDの鈴木恵美氏(外食・小売に強いプロ広報)は、築地銀だこと東京油組総本店に共通する商品の強みを指摘する。両者とも「テイクアウト・デリバリーに適した商品」であり、かつ「調理がシンプルで店舗運営がしやすい」点が成長の原動力となっている。銀だこはたこ焼きの生地を機械で焼くため、調理のばらつきが少ない。油そばも茹でた麺にタレを絡めるだけと工程が少なく、アルバイトでも簡単に提供できる。

さらに、両ブランドとも「単品で完結するメニュー」でありながら、サイドメニューやドリンクとの組み合わせで客単価を上げられる。銀だこハイボール酒場のように、油そば店でもアルコールを提供する店舗が増えており、深夜帯の売上向上に貢献している。

今後の展望

ホットランドHDは、東京油組総本店を中核ブランドの一つに育て、さらなる出店を計画している。特に、関東圏以外の地域への展開や、既存の銀だこ店舗との併設・転換も検討中とみられる。油そば市場は競合がひしめくが、同社の強みは既存の物流・店舗運営ノウハウを活用できる点にある。今後の動向が注目される。

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