物価高などで家計への不安が高まるなか、ファイナンシャルプランナー(FP)に相談する人も増えている。しかし、記者が数年前に住宅購入を検討した際、FP相談で戸惑う経験をした。無理のない住宅ローン返済額の目安を尋ねたところ、複数のFPのうち1人から「まずは保険の見直しを」と切り出され、直後に生命保険の営業担当者が登場したのだ。
FPの資格は多様、無資格でも名乗れる
FPと一口に言っても、その資格や立場は様々だ。日本FP協会が認定する「CFP(サーティファイド・ファイナンシャルプランナー)」や「AFP(アソシエイト・ファイナンシャルプランナー)」のほか、金融機関が独自に設ける資格もある。さらに、法律上は資格がなくてもFPを名乗ることができるため、相談者を見極める目が重要となる。
岸田文雄内閣で設立された金融経済教育推進機構は、中立的な立場での家計相談を根付かせるため、「認定アドバイザー」制度を設けている。2024年8月時点で、東京都中央区に拠点を置く同機構は、特定の金融商品の販売を目的としないアドバイザーを認定し、消費者が安心して相談できる環境を整えようとしている。
保険営業が同席するケースも
記者の経験は決して珍しくない。FPの中には、保険会社や証券会社と提携し、相談をきっかけに商品販売につなげるビジネスモデルを取る者もいる。住宅ローン相談で保険の見直しを提案するのは、生命保険や火災保険の販売機会を狙ったものと考えられる。
金融庁は2023年、金融商品の販売に当たって顧客の最善の利益を追求する「顧客本位の業務運営」に関する原則を改定し、FPを含むアドバイザーに対しても中立性を求めている。しかし、実際には販売と助言の線引きが曖昧なケースが後を絶たない。
相談前に確認すべきポイント
中立的なFP相談を受けるためには、事前の確認が欠かせない。まず、FPがどのような資格を持ち、どの組織に所属しているかを調べる。日本FP協会の認定FPは倫理規定に従い、顧客の利益を優先する義務がある。また、金融経済教育推進機構の認定アドバイザーは、販売行為を行わないことが条件だ。
相談の際には、最初に「保険の見直し」や「投資商品の提案」が出た場合、そのFPが販売目的を持っていないか疑う必要がある。特に、住宅ローンや資産設計など、本来の相談テーマから逸れた提案をされた場合は、別のFPにセカンドオピニオンを求めることも有効だ。
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家計の専門家であるFPを上手に活用するためには、相談者の側も知識を身につけることが重要だ。金融経済教育推進機構のウェブサイトでは、認定アドバイザーの検索や、家計相談の基礎知識を学ぶコンテンツが提供されている。



