わかさ生活の創業者で社長を務める角谷建耀知氏は、ビジネスにおいて数字だけを頼りにせず、現場に出向いて人を観察することの重要性を強調する。Z世代へのマーケティングに取り組む中で、100人以上の若者と直接会い、その行動や反応を丹念に調べてきたという。
データの先にあるもの
角谷氏は、「ビジネスをしている時も、いつも人を見ています。どんな商品を手に取るのか。どんな言葉に反応するのか。どんな時に笑顔になるのか。そういうことを観察しています」と語る。その結果、自ら調べて得た情報には書かれていないことや、市場調査には載っていないことが見えてくるという。
売り上げや購入率、アンケート結果など数字を見る機会は多いが、角谷氏は数字だけでは判断しない。「数字は結果だからです。本当に知りたいのは、その理由。なぜ買ったのか、なぜ喜んだのか、なぜ選ばれたのか。その答えは数字の中にはなく、数字の向こう側にいる人の中にあります」。
評論家ではなく刑事であれ
角谷氏は「データの先を見ろ」とよく言う。数字を見て終わるのではなく、その先にいる人、その人の感情や行動を見ることで、数字だけではわからないことが見えてくるという。「時間はかかるかもしれませんが、人に会いに出向き、足で集めた情報には温度があります。感情があります。検索しているだけでは見えないものがあります」。
そのため、何かを知りたいと思ったらまず現場に行き、まず人に会う。「評論家のように語る前に、刑事のように歩き回るのです。情報はPCの中に落ちているのではなく、現場に落ちている」と、自身の情報収集の秘訣を語る。
成功だけを見ていてはいけない
「成功したければ、成功者の真似をしなさい」という言葉はよく聞かれるが、角谷氏もその考え方自体は間違っていないとし、社員にもよく言っている。実際、うまくいっている人から学べることは多く、流行っている店には理由があり、お客さんが集まる会社には集まる理由がある。しかし、それだけでは足りないと考える。「成功だけを見ていても、本当の成功理由は見えてこないことが多いからです」と述べている。



