ボーイングは、米空軍から次世代戦闘機「NGAD(Next Generation Air Dominance)」の開発・製造契約を獲得したと発表した。契約総額は約2000億ドル(約20兆円)に上り、これは米空軍史上最大の戦闘機調達案件となる。
F-22後継機として開発
NGADは、現在運用中のF-22ラプターの後継機として位置づけられる。有人機と無人機の連携を前提とした「システム・オブ・システムズ」の概念を採用し、高度なネットワーク戦闘能力を実現する。機体はステルス性能を大幅に向上させ、最新のアビオニクスとセンサーを搭載する。
米空軍のフランク・ケンドール調達・技術・兵站担当次官は「NGADは、我々の航空戦力を根本的に変革する。このプログラムは、2030年代の作戦環境において優位性を確保するために不可欠だ」と述べている。
2030年代の配備を目指す
NGADは2030年代前半の初期作戦能力(IOC)達成を目標に開発が進められる。生産数は未公表だが、一部報道によれば、F-22の後継として約200機の調達が見込まれている。ボーイングはセントルイス工場で生産を計画しており、関連雇用は数千人規模に達する見通し。
今回の受注は、ボーイングにとって商用機部門の不振を補う重要な案件となる。同社の防衛・宇宙部門は、2024年第2四半期に約70億ドルの売上を計上しており、NGAD契約によりさらなる成長が見込まれる。
競合を退け受注
本プログラムの受注を巡っては、ロッキード・マーティンやノースロップ・グラマンなども競合していたが、ボーイングが技術評価とコスト面で優位に立ったとされる。米空軍は2024年7月にNGADの開発契約先をボーイングに決定し、2025年3月に正式契約に至った。
なお、NGADとは別に、米空軍は第6世代戦闘機「F/A-XX」の開発も進めており、こちらは海軍向けとなる。ボーイングは両プログラムの受注を目指している。



