熊本地震、半導体・自動車生産への影響は限定的 TSMC子会社に大きな被害なし
熊本地震、半導体・自動車生産への影響は限定的

令和8年7月28日に発生した熊本地震は、熊本県内の半導体や自動車の製造拠点に影響を与えたが、現時点で大きな被害は限定的とみられる。東洋経済が7月29日までにまとめたところによると、TSMCの子会社である半導体工場をはじめ、ルネサス、ホンダなどの生産に大きな支障は生じていない。

半導体関連企業の状況

堀場製作所の子会社・阿蘇工場(熊本県西原村)では、半導体製造装置向けマスフローコントローラを生産。地震発生後、全従業員が屋外に避難し、人的・物的な大きな被害は確認されていない。工場は29日も停止中で安全点検を実施。30日以降の操業は未定だが、京都の福知山工場での代替生産や拠点分散を進めている。

ウエハやガラス基板搬送装置を手がけるローツェの九州工場(熊本県合志市)では従業員の被害はなく、設備・建物の被害を確認中。信越化学グループの信越石英(熊本県大津町)は石英ガラス製品を生産するが、大きな被害は確認されていない。

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CMP装置で世界シェア3割、ドライ真空ポンプで世界シェア2位の荏原製作所は、熊本事業所(玉名郡南関町)で従業員全員の無事を確認。建物・設備の大きな損害はなく、29日は点検のため停止。安全確認後、順次再開予定。

フェローテックの熊本拠点では人的被害はないが、機器の位置ずれなどが発生し、操業影響を調査中。三菱ケミカルの熊本工場(宇土市)は28日から操業停止。軽傷者2名、窓ガラスの割れなどの被害があり、再稼働は未定。富士フイルムの菊陽町にある半導体材料工場は人的・建物被害なし。京セラの鹿児島2工場(川内・霧島)も被害なし。

自動車・二輪メーカーの対応

ホンダは熊本製作所(大津町)で二輪と汎用エンジンを生産。人的被害はなかったが、地震で作動したスプリンクラーによる漏水・浸水のため、29日も含め7月31日までの稼働停止を決定。持分法適用会社Astemoの宇城工場(宇城市)は建屋外壁の一部損傷があり、稼働停止中。数人の軽傷者が確認されたが、命に別状はないという。

トヨタ自動車は、トヨタ自動車九州の宮田、苅田、小倉の各工場で28日の2直(夕方~深夜)を停止。人的・物的被害の報告はなく、29日の1直(朝~午後3時)から再開したが、同日2直から31日2直まで再び停止。8月3日以降は未定。

ENEOSホールディングスの大分製油所は稼働に影響なし。熊本油槽所(八代市)は余震の恐れがある中で被害状況を確認中。

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