中低所得者への支援策として「給付付き税額控除」が13日の社会保障国民会議で議論された。まずは給付から始める案が有力だが、実務を担うことになりそうなのが全国の市町村だ。給付事業の負担は大きく、兵庫県芦屋市の高島崚輔市長は「自治体は国の下請けではない」と自身のSNSなどで主張している。背景を聞いた。
自治体にとって給付実務の負担はどれほどか
高島市長は、昨年実施された住民税非課税世帯への3万円給付や子育て世帯への1人あたり2万円加算を例に挙げ、その実務負担を説明した。市町村が担った業務は、コールセンター設置、書類郵送、臨時職員雇用など多岐にわたる。対象者の洗い出しもミスが許されない大変な作業だという。
芦屋市では、2人の正規職員が7カ月間、給付業務に専念した。その間、本来の業務は他の職員がカバーせざるを得ず、行政サービスの質に影響が及んだ。国から経費として支給されたのは約1350万円だったが、給付業務に従事した正規職員の給与は対象外だった。
繰り返される給付、現場は疲弊
国は個人にひもづけたシステム構築を進める方針だが、それまでの間も自治体の負担は続く。高島市長は「自治体は国の下請けではない。給付事務を恒常的に押し付けるのではなく、国が直接実施するか、十分な財源措置を講じるべきだ」と訴える。
給付付き税額控除は、低所得者の手取り増と就労支援を目的としているが、財源や支援額は今後の検討課題となっている。国民会議では、まず給付から始める案が有力視されているが、自治体の負担軽減策も同時に議論される必要がある。



