週明け6月15日、東京株式市場は寄り付きから全面高の展開となり、日経平均株価が節目の6万8000円台を回復。6月3日につけた終値ベースの過去最高値である6万8402円を上回り、6万9000円台に乗せた。
3つの好材料が警戒感を一掃
市場に漂っていた警戒感を一掃し、これほどの買いを呼び込んだ背景には3つの要因がある。
地政学リスクの後退
第1の要因は、最大の懸念材料だった地政学リスクが後退したことだ。日本時間の15日早朝、トランプ米大統領は自身のSNSで、イランとの戦闘終結に向けた協議について「合意が成立した」と発表。緊迫化していた中東情勢が沈静化に向かうことが明らかとなり、安心感が広がった。
ホルムズ海峡開放で原油安
第2の要因は、トランプ大統領が戦闘終結の発表と併せて「ホルムズ海峡の開放」を明言したことだ。これを受けて原油先物価格が急落。エネルギー資源を輸入に頼る日本経済にとって、原油安は企業コストの低下や交易条件の改善に直結する。マクロ環境の好転が日本株買いを後押ししている。
スペースX上場でハイテク株楽観
第3の要因は、ハイテク株への楽観ムードの広がりだ。米市場では12日に上場した宇宙企業スペースXが、公開価格を19%上回る160ドルで初日の取引を終えた。過去最大規模とされる超大型IPOが順調に通過したことで、投資家心理は楽観へと傾いた。スペースXは宇宙関連に加え、AI、半導体、データセンター関連銘柄でもあり、関連株への強い追い風となっている。
半導体関連株が牽引
これらの好材料を受け、日本株を強力に牽引しているのが半導体関連株だ。時価総額国内トップのキオクシアホールディングスは大幅続伸し、9時34分時点で前営業日比8%高の8万7680円と急騰。3位のソフトバンクグループも同11%高の7179円と大幅高となっている。
4日以来7営業日ぶりに6万8000円台を回復した日経平均株価。短期的には急ピッチな上昇に対する達成感から利益確定売りが出る可能性もあるが、市場のファンダメンタルズは確実に改善している。15日、16日に行われる日銀の金融政策決定会合では政策金利を現在の0.75%程度から1%程度へ引き上げる見通しだが、これはすでに織り込み済みだ。当面は中東情勢の沈静化、原油安、米ハイテク株の活況という好材料が追い風となりそうだ。



