都心のオフィス賃料、2025年にもピークか 需給緩和で
都心オフィス賃料、2025年ピークか 需給緩和で

東京都心のオフィス賃料が、2025年にもピークを迎える可能性が浮上している。新築大型ビルの供給が相次ぐ一方、テナント企業の需要は頭打ちとなり、需給バランスが緩和方向へと転じつつあるためだ。不動産調査会社のデータによれば、東京23区のオフィス空室率は2024年半ばに底を打ち、その後上昇に転じる見通しで、賃料上昇に歯止めがかかると予想されている。

新築供給が賃料上昇を抑制

2024年から2025年にかけて、東京都心では複数の大型オフィスビルが完成を予定している。特に、東京駅周辺や虎ノ門、品川エリアでは延べ床面積が数万平方メートル級のビルが集中して竣工する。これにより、オフィススペースの供給量が急増し、需給ギャップが拡大する見込みだ。三鬼商事の調査によると、2024年の東京ビジネス地区の新規供給面積は過去10年で最大水準に達する可能性があるという。

テナント需要は頭打ち、リモートワーク影響も

一方、テナント企業のオフィス需要は、コロナ禍後のリモートワーク定着や、スペース効率化の流れから、かつてのような拡大傾向は見られない。多くの企業がオフィス縮小やフリーアドレス化を進めており、新たな大型移転需要は限定的だ。オフィス仲介大手のCBREによれば、2024年第1四半期の東京中心部のテナント成約面積は前年同期比で減少しており、需要の弱さが顕在化している。

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2025年にも賃料ピークアウトの可能性

これらの要因から、オフィス賃料は2025年にもピークを迎えるとの見方が強まっている。現在、都心のA級オフィスの募集賃料は上昇基調にあるが、需給緩和を受けて上昇率は鈍化し、2025年後半には下落に転じる可能性がある。不動産調査会社のレポートでは「2025年を境に賃料は下落トレンド入りする」と予測している。ただし、エリアやビルグレードによってばらつきがあり、特に築古ビルや空室率の高いエリアでは下落が先行するとみられる。

投資家の間でも警戒感広がる

オフィス市場の先行き不透明感から、不動産投資家の間でも警戒感が広がっている。J-REITのオフィスセクターでは、一部のファンドが物件売却を進める動きも見られる。また、外国人投資家の日本オフィスへの関心は依然として高いものの、賃料ピークアウト懸念から投資判断に慎重さが増している。アジアの不動産投資家からは「東京オフィスは割高感が出てきた」との声も聞かれる。

まとめ:需給バランスの変化が鍵

東京都心のオフィス市場は、新築供給の波とテナント需要の構造変化により、需給バランスが大きく変わりつつある。賃料上昇は2025年までに限界を迎え、その後は調整局面に入る可能性が高い。企業のオフィス戦略や投資判断においては、エリアやビル品質の選別がこれまで以上に重要となりそうだ。

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